2018年9月11、12日、学生20名、教員2名によって、茨城県つくば市の学園都市にある研究施設(国立科学博物館つくば実験植物園、国立環境研究所)の訪問、および日本で最古の神社の一つである鹿島神宮の見学、霞ヶ浦における自然再生事業の現地視察、放棄水田を利用した谷津田の再生現場の見学を実施しました。
つくば実験植物園では、普段見られない熱帯植物や、霞ヶ浦など日本の湖沼の多くで絶滅が危惧されている水生植物の生態について、専門家の解説を聞くことができました。
国立環境研究所では、最先端の環境科学者による、温暖化シミュレータ(スーパーコンピュータ)の紹介、外来種問題の講演を聞くことができました。また、付属の水環境実験施設(アクアトロン)では、普段は講義でしか聞くことにできない化学物質有害性試験に使われる試験生物(ミジンコ類、メダカ等の淡水魚)の見学をしました。
つくば市からマイクロバスで1時間半ほど移動した鹿嶋市では、神武天皇元年(紀元前660年)創建とも言われる、日本最古の神社の一つである鹿島神宮を訪問し、地元の私営博物館(ココシカ)館長による案内の元で、独特の建築様式や、関東で最大の自然林保護地ともなっている神社林(鎮守の森)を見学しました。
地元NPO(アサザプロジェクト)の協力のもとで、代表より霞ヶ浦自然再生の取り組みと現状について解説を受けたのち、葦原再生の現場に訪問し、水質調査の実習を行いました。
さらに、放棄された谷津田を再生する取り組みが紹介され、現地に入り込んで、回復しつつある自然の状況を、カエルやバッタ(イナゴ)などの野生生物の観察を通して体験しました。
上智大学のキャンパスに戻ったのちに、事後の研修発表会を行い、外来種問題、水生植物の保全と湖沼の水質問題、湿地の自然回復事業などのテーマにわかれて活発な発表が行われました。
(活動の一部は、難民認定された留学生の研究活動の一環として、NHKワールドで取り上げられ放映されました。)
https://www3.nhk.or.jp/nhkworld/newsroomtokyo/features/20180927.html