研究の柱は、地域脱炭素とBeyond SDGsである。地域脱炭素では、自治体・企業・地域社会の協働による再生可能エネルギーの普及、地域ダッシュボード、政策評価と社会実装に取り組む。Beyond SDGsでは、ポスト2030に向けた目標、指標、レビュー、政策改善のガバナンス・サイクルを研究している。
自然環境の経済評価
環境省で31年にわたり環境政策の企画・立案・実施に携わり、うち11年は海外勤務を経験した。直近2年間は千代田区ゼロカーボン推進技監として、同区の環境政策を統括し、地域脱炭素の実践に取り組んだ。気候変動国際交渉にはCOP9からCOP28まで計13回参加し、COP21パリ協定、2023年G7環境閣僚声明、2024年国連環境総会におけるシナジー・アプローチ決議などに関わってきた。こうした国際・国・自治体での実務経験を基盤に、地域脱炭素の政策実装と、ポスト2030時代のBeyond SDGsガバナンスを研究している。
研究テーマは「地域の実践からグローバルな持続可能性ガバナンスへ」である。気候変動、生物多様性、資源循環、地域経済などの相互に関連する課題に対し、環境・経済・社会の目標を統合し、シナジーを生み出すガバナンスのあり方を探究している。
具体的には、地域脱炭素とBeyond SDGsを中心に、自治体政策、再生可能エネルギー利用、指標・ダッシュボード、自発的ローカルレビュー(VLR)、政策学習を一体的に分析する。地域の知見を国際的な持続可能性ガバナンスへつなぐことを重視している。
本ゼミでは、地域脱炭素とBeyond SDGsを軸に、環境問題を政策・制度として解決する力を養う。文献研究、政策分析、データ分析、国内外の事例研究を通じて、地域の実践とグローバルな環境政策を結び付けて考える視点を身に付ける。
自治体や企業との共同研究、ケーススタディ、フィールドワークも重視する。学生が独自の研究テーマを深めながら、ローカルな行動を国際的な持続可能性ガバナンスへつなげる研究者・実務者として成長することを目指す。